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ダイキン、換気がさらに進化したエアコン「うるさらX」。除湿やウイルス対策強化

うるさらX Rシリーズ

ダイキン工業は、換気しながら冷暖房できるルームエアコンの最上位機「うるさらX(エックス) Rシリーズ」を10月28日に発売する。6畳用で単相100V電源の「AN22ZRS-W」~29畳用で単相200V「AN90ZRP-W」の計11モデルを用意。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は6畳モデルが26万円前後、14畳モデルが32万円前後。

設置例

うるさらXの2021年モデルは、新鮮な外気を室内に取り込む従来からの給気換気機能に加えて、新たに排気換気機能も追加したのが大きな特徴。

清潔性能については、従来のストリーマ空気清浄機能に加え、「抗ウイルスフィルター」を備え、室内に浮遊するウイルスを抑制する。除湿機能も強化され、従来機の約1.5倍となる最大1,500cc/時の除湿量を実現。湿度による不快感を、梅雨以外の時期にも大幅に抑制するという。

室内機と室外機

換気、除湿、清潔の3つを向上

従来から搭載されている給気による換気機能は、冬場は冷たく乾いた外気を加湿/暖房し、夏場は暑く湿った外気を除湿/冷房しながら室内に取り込むもの。新モデルは、室外機に新たに搭載した「ダンパー構造」と「高静圧ターボファン」により、給気と排気の換気方式を切り替えられるようになった。

排気は暖房中にも利用できるが、主に効率的な冷房運転の立ち上げなどの利用を想定したもの。吸気と排気の切り替えはリモコンで簡単に行なえ、室内を換気しながら不快な熱や湿気を屋外に排出。在宅時間の増加で、料理や部屋干しによる湿気が気になる場合などにも活用できるという。

リモコンの右下に換気ボタン

AI快適自動運転により、屋内外の温度差によって換気方式を切り替える「換気自動」モードも用意。冷房開始時、部屋の温度が屋外より高い場合は、冷房と排気換気を同時に行ない、室内にこもった熱を屋外に排出する。その後に室温が外気よりも低くなると、給気換気に切り替え、屋外の新鮮な空気を冷やして室内に送る。

吸気換気に加えて排気換気にも新たに対応した

冷房運転や除湿運転の際は、室内機内部の熱交換器が結露することによるカビの発生を防ぐため、運転停止後に乾燥運転の「内部クリーン」が動作。

これまでの内部クリーン運転では、熱交換器の乾燥に伴って気化した水分が室内に放出され、室内の湿度が上がることがあったが、新たに運転時に排気換気が自動的に連動し、気化した水分を機内の換気ホースから屋外に放出する。これにより、運転停止後の湿度戻りを軽減して室内の湿度上昇を抑制するという。

【訂正】内部クリーン運転に関する説明に一部誤りがあったため、訂正しました(20時43分)

除湿機能においては、梅雨時に限らず季節や窓開けなどの生活シーンで変わる様々な湿度に応じて、除湿量を柔軟かつ効率的にコントロールする業界初の除湿制御「さらら除湿(リニアハイブリッド方式)」に対応。気温の高い夏場から比較的涼しい梅雨や春雨、秋雨の時期まで、気温と湿度に応じて快適で高効率な除湿を行なうという。

一般的な除湿運転は、室温が高いときは効率的に湿度を下げる一方で、室温が低い場合には室温がさらに下がって寒く感じたり、寒くならないための加熱により消費電力が増加する。そのため従来は、肌寒くても湿度が気になる梅雨や春先、秋口には効果的な除湿が困難だったという。

新モデルでは、気温や湿度に応じて必要な除湿量を小容量から大容量までリニアに制御できる「多段階電子膨張弁」を業界で初めて室内機に採用。これにより、夏場の除湿量が大幅に増加した。また、外気温度が14℃の涼しい日にも快適な除湿運転が行なえるという(従来は18℃まで)。

なお、29畳用のAN90ZRPのみ、消費電力の関係でリニア動作ではない「さらら除湿(ハイブリッド方式)」となる。

新しい除湿制御「さらら除湿(リニアハイブリッド方式)」に対応
「多段階電子膨張弁」を室内機に採用してパワフルな除湿量と効率化を実現

清潔面については、従来のストリーマ空気清浄運転に加え、新たに抗ウイルス作用を持つ静電フィルター「抗ウイルスフィルター」を室内機に搭載。これらの相乗効果により、室内の浮遊ウイルスを抑制するという。フィルターにウイルスの活性化を抑制する薬剤を使用し、ウイルスをキャッチすることで活動を抑える。北里化学研究所の試験によれば、25m3(約6畳)の空間で浮遊ウイルスを99%抑制する結果となった。

抗ウイルス作用をもつ静電フィルターを室内機に採用

従来機と同様に、乾燥しやすい冬の室内を快適にする独自の「うるる加湿」にも対応。無給水加湿機能により、室外機に搭載された加湿ユニットが屋外の水分と新鮮な空気を取り込みながら室内を加湿する。

そのほか、電力需給のひっ迫や蓄電池の普及に対応し消費電力を抑制する「パワーセレクト」機能を搭載。平常時のエネルギー使用量抑制や非常時の自立的なエネルギー供給が可能な「レジリエンス住宅」などでの利用を想定したもので、本機に搭載する「パワーセレクト」機能で、電流値の上限を設けてエアコンの能力を抑え、上限電流を最大約15%抑制する。レジリエンス住宅でなくても、電力消費に伴うCO2排出の抑制に貢献するとしている。

猛暑対策として、室内が高温になると自動で冷房運転を開始する「高温防止」機能を搭載。室外機は外気温が50℃の暑い環境でも冷房運転が可能な仕様となっている。

室内機の本体サイズは、798×370×295mm(幅×奥行き×高さ)。生産は同社の滋賀製作所で行なう。

製品ラインナップ

換気需要で2020年出荷は1.2倍、2021年も前年比増

ダイキンの常務執行役員 空調営業本部長 舩田聡氏はエアコン市場と今後について説明した。2020年は、巣ごもり需要や定額給付金などの後押しもあって国内出荷台数が過去最高の1,010万台となる中、ダイキンがトップシェアを獲得。同社は換気機能なども注目され、販売台数は前年比1.2倍となった。

ダイキンの専務執行役員 空調営業本部長 舩田聡氏

一方、2021年は長雨など天候不順のほか、巣ごもり需要の一服感、給付金需要の反動などにより、4~8月時点で業界全体では前年比93%に減少。その中でもダイキンは前年を上回る結果となったという。

ルームエアコンの2020年までの国内出荷台数

同社は、エアコン使用者が求めるニーズを製品開発へ活かす2020年の取り組みとして、CO2センサーを用いて「住宅の換気診断」を実施したほか、ユーザー向けの「空気の相談窓口」を開設して、課題解決まで対応。業務用関連の問い合わせが中心だったが、一般からの問い合わせも約20%あった。そこから具体的なニーズを得たことで、新しいうるさらXの「換気」「清潔」「除湿」の3つを進化させたことを紹介した。